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  • 執筆者の写真藤居 昌幹

からだにやさしい木の家


2020年3月1日記事


木材を素材(無垢材、ソリッドウッド)として使うには

用途に応じて十分な乾燥をさせて

狂いや割れが起こらないように工夫しなければなりません。


森林で樹木として育つ段階で

樹体を維持するために木材内部組織につくりだされた

成長応力や水分がこの狂いや割れの原因となります。


つまり、木の素材そのものを生かすには

森林で伐採し生産する原木(丸太)を乾燥し

木材の寸法・形状が安定化して素材のまま使えるようにします。


私たちの生活居住空間で

もっとも快適な湿度は

65%前後だと言われています。


この湿度の範囲では居住空間での浮遊細菌数がもっとも少なく

これよりも湿度が高くても低くても

浮遊細菌の数が増えるという実験結果があります。


わたしたち人間が

快適と感じる湿度は

実は森林の中の湿度と同じなのです。


森に入るとさわやかに感じるのは

森林を構成する樹木相互が

快適な空間をつくりだすために湿度をコントロールしているのです。


木材素材は

不思議なことに

樹木がつくりだす湿度環境を失っていないのです。


居住空間に適量の木材素材を使うことで

除湿器や加湿器を使わなくても

半永久的に快適な湿度環境をつくりだすことができます。


同時に、フィトンチッド様の樹種固有の芳香成分である

スギオール、ヒノキオール、ケヤキオールなどの木の香りを放出して

ここちよい室内環境をつくりだしてくれます。


昭和時代に、工業製品の新建材の開発・販売がはじまり

住宅の内装から木材の素材の姿はどんどん減り

現在も多くの新築住宅では素材は使われていません。


木材の素材をふんだんに使ってつくる住空間

それは、住む人の健康につながるだけでなく

国土の80%を占める森林の健康にもつながっていくのです。


工業製品の建材やビニールクロスでつつまれた住空間

木材の素材(無垢材)や塗り壁でつつまれた住空間

このふたつの違いの大きさをしっかりと知っていただきたいと思います。


日本の森林は経済的に成り立っておらず、荒廃はどんどん進んでいます。

この現状を打ち破って森林を健康にしていくには

みなさまお一人お一人の意識の持ち方に関わっています。


みなさまとともに木のことを考え、森林の健康にもこころを配り

山と木を守る仕事を続けて行きます。

毎週木曜日、いっしょに山と木のことを考えていきましょう。


報恩感謝

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合掌

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